【派遣法改正TV】文句を言ったら次の日から仕事がなくなる【派遣100人の声・2】

http://www.youtube.com/watch?v=ooNV1BAObHQ

日雇い派遣で働く藤野雅巳さん。「日雇い派遣で働く人間は、会社 に文句を言えない。言ったら次の日から仕事がなくなるから」「私 たちが望むのは小手先の改正ではなく抜本改正」。

【派遣法改正TV】派遣では、どんなに頑張って働いても簡単に切り捨てられる【派遣100人の声・1】

http://www.youtube.com/watch?v=BD_qC-JIsvM

問屋の倉庫に13年間派遣された後、派遣切りに遭った三浦孝一さん。「派遣では、どんなに頑張って働いても簡単に切り捨てられて しまう」「派遣労働者を守る派遣法にしてほしい」。

3党法案から大幅に後退ってどういうこと? 粘り強く抜本改正を求めて闘っていこう!

 昨年12月28日、厚生労働省労働政策審議会は労働者派遣法の改正に向けてまとめられた「報告」を「おおむね妥当」と認めた。今後は、この「報告」に沿って労働者派遣法の改正案がまとめられ、現在開催中の通常国会に提出されることになる。

 いよいよ抜本改正…と期待したいところだが、改正法案のモトになる「報告」は、現政権である民主・社民・国民新党が野党だった昨年6月に通常国会に提出した労働者派遣法改正法案(3党法案)から大幅に後退する内容となっており、多くの問題のある内容となっている。

 では、この「報告」の何が問題か? たくさんあるが、ここでは3つに絞って解説する。

 まず一つ目は「派遣先責任の強化」だ。現在の法律では、派遣労働者の雇用問題について、派遣元は労働組合から求められた団体交渉に応じなければ不当労働行為として違法なるが、派遣先は団体交渉に応じなくても違法にはならない。

 しかし、派遣トラブルの原因は派遣先にあることが多い。このため3党法案では、派遣先に対して団体交渉に応じる義務を盛り込んだ。その他、派遣元による賃金不払いや社会・労働保険への加入について派遣先も連帯して責任を負うこと、派遣労働者育児休業の取得などにあたって派遣先も不利益に取り扱うことを禁止すること、などの「派遣先責任の強化」が盛り込まれていた。

 しかし「報告」では、こうした派遣先責任の強化について、何一つ盛り込まなかった。「報告」をまとめるための議論の場では「時間がない」「他の法律(労働組合法)との調整が必要」などの説明がされたが、それは最初からわかっていたこと。すべて「言い訳」以外の何物でもない。

 二つ目は「直接雇用のみなし制度」だ。3党法案では、派遣先が一定の違反を行った場合、派遣労働者を「直接雇用したものとみなす制度」が盛り込まれていた。しかし、報告では「派遣先が雇用の申し込みをしていたものとみなす制度」とトーンダウン。

 これでは、直接雇用に当たって有期契約にし、更新せずに雇い止めにする、といった行為が合法とされてしまいかねない。こんなザル法にしないためにも、派遣先への罰則として違反があった時点まで遡り「直接期間の定めなく雇用されたものとみなす制度」とすることが必要だ。

 三つ目は「均等待遇」だ。3党法案では、労働者の就業形態にかかわらず、就業の実態に応じ、均等な待遇が図られるべきものとすることが盛り込まれていた。しかし、報告では、派遣先労働者と派遣労働者との「均衡待遇」考慮規定を新設するにとどまった。

 これでは、派遣は安価で雇用調整が容易な労働力という現状を変えることができず、常用雇用から派遣への切り替えに歯止めをかけることはできない。「派遣労働が、雇用のあらゆるステージにおいて、完全な労働法上の権利を享受することができ、また待遇において差別されない権利を確立すべきである」(派遣労働ネットワーク声明)。

 「報告」のそもそもの間違いは、当時すでに国民の支持を失っていた旧政府が一昨年の臨時国会に提出した改正法案をベースにしていること。これでは、なんのための政権交代かわからない。

 いずれにしろ、労働者派遣法の改正までいよいよカウントダウンといった状況だ。最後まで、粘り強く抜本的な改正を求めて全力で闘っていこう!(たっちー)

派遣法改正パフォーマンス

 1月27日に「派遣法改正パフォーマンス」を行いました。ハローワーク新宿・歌舞伎町庁舎前から新宿駅までおばけのコスプレの一団が「派遣切りはもうごめんです」と訴えながら練り歩きました。

 反応は上々。チラシの受け取りもいいし、カメラを向ける聴衆もちらほら。

 早速チラシをみて相談に来る人がいました。
 だるま建設(エム・クルーのグループ会社)で働きながらエム・クルーのレストボックスで生活しているが、年末頃から仕事が途絶え、所持金がなくなってしまったとのこと。
 派遣ユニオンのスタッフが同行して生活保護の申請に行きました。とりあえず緊急避難施設に入居し、生活保護受給へ。
 次回派遣法改正パフォーマンスは、2月14日(日)16時〜新宿駅東口にて行う予定です。名づけて「ハケンギリチョコアクション」。




派遣切りはもうごめん! 私たちが望む派遣法改正とは

 現在、派遣法改正案が国会に提出されようとしていることをご存じでしょうか?
 たしかに差別・使い捨て放題の派遣法が変わるのは望ましいことです。しかし問題はその中身!
 一定の規制を盛り込みつつ、実際には派遣切りに歯止めをかけることなどできない、「みせかけ改正」「骨抜き改正」になってしまう可能性があるのです。
 雇い止めにおびえずに働きたい、将来に希望を持って働きたい、差別されることなく働きたい…そんな当たり前のことを実現するための確かな一歩になる派遣法の抜本改正を切に望みます。
 派遣切りはもうごめんです。

私たちはこのような改正を望んでいます
・違法派遣(期間制限違反、偽装請負、事前面接など)があった場合に、派遣先は派遣労働者を正社員として雇ってください!
派遣労働者だからといって、派遣先の正社員と差別しないでください!
・派遣先は、派遣労働者が加入する労働組合との団体交渉に応じてください!
・派遣切りの温床となった「登録型派遣」「製造派遣」をきちんと禁止してください!
・たくさんの「ワーキングプア」を生み出した「日雇い派遣」を禁止してください!
・派遣先は、派遣労働者が加入する労働組合との団体交渉に応じてください!